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歓迎会で喜ばれる料理アイデア|シーン別メニュー構成と選び方のコツ
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新入社員や異動者を迎える歓迎会は、挨拶や自己紹介を通じて新しいメンバーとの距離を縮める大切な場といえます。
しかし、挨拶や進行だけでなく、当日の料理選びが会の雰囲気や参加者の満足度を左右する点も見逃せません。
料理の内容次第で、新メンバーが「温かく迎えてもらえた」と感じられるかどうかが変わってくるでしょう。
本記事では、歓迎会の目的や参加者に応じた料理の選び方や、シーン別のメニュー構成例、準備のコツを具体的に解説していきます。
歓迎会の料理を決める前に整理したい基本ポイント
料理の内容を考える前に、歓迎会の開催スタイルや時間帯、参加人数や新メンバーのプロフィールなどをあらかじめ整理しましょう。
事前に整理しておくと、必要な料理の量やジャンルがイメージしやすくなり、準備がスムーズに進みます。
開始時間・所要時間・人数から考える料理量の目安
歓迎会の料理量を決める際には、開催時間と所要時間、参加人数の規模を軸に考えていくと失敗が少なくなります。
たとえば平日夜の18時から2時間程度の開催であれば、多くの参加者が夕食を兼ねて参加するため、一人あたり800〜1,000kcal程度の量を目安にしましょう。
昼間のランチタイムなら、軽食感覚で600〜800kcal程度に抑えるほうが無難です。
また参加人数が20名以下の小規模な会なら、個別にコース料理を用意できますが、30名以上になるとビュッフェスタイルが現実的になります。
料理が足りなくならないように1.2倍程度の余裕を持たせると安心ですが、逆に大量に余ると食材の無駄にもつながります。
参加メンバーの顔ぶれから見る味付けとメニュー傾向
参加メンバーの顔ぶれによって、好まれる味付けやメニュー傾向は大きく変わります。
若手が中心の歓迎会なら、ボリューム感のある揚げ物やピザ、パスタなどカジュアルで食べやすいメニューが喜ばれるでしょう。
一方で中堅やベテラン層が多い場合は、和食の煮物や焼き魚、上質な刺身盛りなど落ち着いた味わいを取り入れると満足度が高まります。
男女比も重要な判断材料です。
女性の割合が高ければ、サラダや軽めの前菜、デザートなどヘルシー志向のメニューを増やすと好評を得やすくなります。
また新メンバーの出身地域を把握しておくと、地域特有の味覚傾向に配慮できます。
和洋中のバランスは3:4:3程度を基本に、参加者層に合わせて調整すると全員が楽しめるメニュー構成になるでしょう。
歓迎会で選びたい料理ジャンルと定番メニュー
歓迎会の料理といっても、ガッツリ系のおかずから軽めのフィンガーフード、ご飯もの・麺類・デザートまで多彩な選択肢があります。
食べやすさや片付けやすさも踏まえてジャンルごとに考えると、メニューを組み立てやすくなるでしょう。
食べやすさと見た目を意識したメイン・おかず選び
歓迎会で人気を集めるメイン・おかずは、取り分けやすさと冷めてもおいしい点が重要になります。
定番の唐揚げは、誰もが手に取りやすく、冷めても味が落ちにくいため幅広い年齢層に支持されるでしょう。
ローストチキンやローストビーフは華やかな見た目で、歓迎会らしい特別感を演出できます。
キッシュやグリル野菜は、女性や健康志向の参加者にも配慮したメニューとして人気です。
選ぶ際には、手が汚れにくく、立食スタイルでもフォークやトングで簡単に取り分けられる料理を優先しましょう。
串刺しになった料理や一口サイズのカナッペなども、会話をしながら気軽につまめるため歓迎会向きです。
ご飯もの・麺類・デザートのバランスの取り方
ご飯ものや麺類を用意する際には、炭水化物が偏りすぎないように全体のバランスを見ながら選ぶことが大切です。
ピラフやちらし寿司を用意するなら、パスタや焼きそばは控えめにして、野菜中心のサラダやグリル料理を充実させましょう。
逆に麺類をメインにする場合は、ご飯ものを減らして軽めのサンドイッチやカナッペを添える程度にすると、参加者が食べ疲れせずに済みます。
デザートは、プチケーキやフルーツ盛りを用意すると華やかさが増しますが、甘いものが苦手な人も一定数いるため、全体の1割程度に留めるのが無難です。
チーズ盛り合わせやナッツ類を加えると、甘さ控えめの締めとして楽しめます。
シーン別に見る歓迎会料理の組み立て方
同じ歓迎会でも、社内会議室での立食形式、少人数でのランチ会、部署別のカジュアルな集まりなど、シーンによって求められる料理構成は大きく変わります。
よくあるパターンごとにメニューの組み立て方をイメージできるようにしましょう。
社内・オフィスでのカジュアルな立食スタイル向けメニュー例
社内の会議室や休憩スペースで開催する立食スタイルの歓迎会では、片手で気軽につまめる一口サイズの料理が中心になります。
サンドイッチやミニハンバーガー、串刺しの唐揚げ、ピンチョス、ミニキッシュなど、フォークや手で簡単に取れるメニューを揃えましょう。
大皿料理を用意する場合は、トングやサーバーで取り分けやすいように、ローストチキンの切り分けやパスタサラダなど配膳しやすいものを選びます。
テーブルへの並べ方は、入口近くに軽めの前菜やサラダ、中央にメイン料理、奥側にデザートや飲み物を配置すると、参加者が自然な流れで移動できます。
汁気の多い料理は避け、冷めても味が落ちにくいメニューを中心に組み立てると、長時間の歓迎会でも安心して楽しめます。
少人数歓迎会・ランチ会に向く料理構成のサンプル
新メンバーと少人数でじっくり話したい場合や、ランチタイムに行う歓迎会では、個別に配膳できるワンプレートランチやお弁当形式が向いています。
ワンプレートなら、メイン料理・サラダ・ご飯ものをバランスよく盛り付けられ、栄養面でも安心です。
お弁当形式は、和食・洋食・中華など好みに応じて選べるよう2〜3種類用意すると喜ばれるでしょう。
また少人数であれば、鍋を囲むスタイルも会話が弾みやすく、歓迎会らしい一体感を生み出せます。
ランチ会の場合は、一人あたり600〜800kcal程度に抑えるとちょうどよい満足感が得られます。
品数は主菜・副菜・汁物・デザートの4品程度を目安にし、脂っこすぎず消化のよいメニューを心がけると参加者の負担になりません。
歓迎会の料理準備をラクにする工夫と注意したいポイント
歓迎会の料理は、自前で用意する場合も市販品やデリ・テイクアウトを組み合わせる場合も、段取りの工夫次第で準備の負担を大きく減らせます。
メニュー選びと事前準備に少し気を配るだけで、トラブルを避けながらスムーズに当日を迎えられるでしょう。
買い出し・下準備・当日の盛り付けを効率化するコツ
料理準備を効率化するには、前日に用意できるものと当日買うべきものを仕分けることから始めましょう。
唐揚げやローストビーフ、キッシュなど冷蔵保存が効く料理は前日に準備し、サラダや刺身など鮮度が大切なものは当日の朝に購入します。
盛り付けは、使い捨てのトレイや紙皿・カップを利用すれば片付けの負担が大幅に減り、洗い物の心配もなくなるでしょう。
また事前に買い出し担当・盛り付け担当・会場セッティング担当といった役割分担を決めておくと、当日の動きがスムーズになります。
準備時間を短縮するには、チーム全体で段取りを共有し、誰が何をいつまでに終わらせるかを明らかにしておくことが成功の秘訣です。
避けたい料理・盛り付けとアレルギー・宗教面への配慮
歓迎会では、ソースがたっぷりかかった料理や汁気の多いメニューは避けるほうが無難です。
服にこぼれやすく、立食形式では特にトラブルのもとになります。
また生ものを長時間常温で放置すると食中毒のリスクが高まるため、刺身や生ハムは直前に出すか、保冷管理を徹底しましょう。
アレルギーへの配慮も欠かせません。
事前に参加者へアンケートを取り、卵・乳製品・小麦・エビ・カニなど主要なアレルギー食材を把握しておくと安心です。
ハラールやベジタリアンなど宗教的・個人的な信条にも配慮し、肉を使わない料理を数品用意しておくと全員が楽しめます。
辛さや香りが強すぎる料理は好みが分かれやすいため、マイルドな味付けを基本にすると参加者の満足度が高まります。
まとめ
歓迎会の料理選びでは、開催時間や参加人数、新メンバーの顔ぶれを踏まえてボリュームやジャンルを決めることが基本となります。
社内での立食形式か少人数のランチ会かなど、シーン別にメニュー構成を考え、準備や配慮のポイントを押さえておくと失敗が少なくなるでしょう。
具体的な料理のラインナップを検討する際には、ケータリングセレクションの事例も参考にしながら、自社に合う料理プランを組み立ててみてください。
新メンバーを温かく迎える雰囲気づくりは、料理選びから始まっています。
執筆者
米田 英敏
年間100件以上のケータリング・オードブルを活用したパーティーを企画。ケータリングコンサルタント。